国際叡愛総合芸術大学の実学教育の柱：3つのP

この大学の教育は、単なる知識の習得にとどまらず、社会と連携した実践的な活動を通じて、学生が将来のキャリアで即戦力となることを目指しています。

実学教育の柱：3つのP

国際叡愛総合芸術大学の教育は、「3つのP（Project, Partnership, Portfolio）」を柱としています。これにより、学生は大学で学んだ知識を現実世界で応用し、社会とのつながりを築き、自らの作品やスキルを体系的に証明できるようになります。

1. Project-Based Learning（プロジェクトベース学習）

単発の授業形式ではなく、長期的なプロジェクトを通して総合的な能力を養います。

「未来創造プロジェクト」: 企業や自治体、NPOと連携し、実際の課題解決に取り組むカリキュラムです。例えば、地域の観光振興のためのアートイベントの企画・運営、企業の新しいプロダクトデザイン、社会問題への意識を高めるためのアートインスタレーション制作などを行います。
「AIと共創するアート」: AIアート学科が中心となり、AIを共同制作者として活用した作品制作に取り組みます。AIの特性を理解し、人間の創造性と組み合わせることで、新たな表現手法を探求します。

2. Partnership（社会との連携）

学外の専門家や企業と積極的に連携し、学生が実社会と接する機会を増やします。

ゲスト講師・ワークショップ: 各分野の第一線で活躍するアーティストやクリエイター、ビジネスパーソンを招き、実践的なスキルや業界の動向を学びます。
インターンシップ: 学生は在学中に、希望する業界の企業やスタジオでインターンシップを経験します。これにより、プロの現場での働き方やチームでの協力を学び、卒業後のミスマッチを防ぎます。

3. Portfolio（ポートフォリオの構築）

学生が卒業後すぐに活躍できるよう、在学中から自身の作品や実績を体系的にまとめることを重視します。

デジタルポートフォリオ: 学生一人ひとりに専用のウェブサイトを提供し、授業で制作した作品やプロジェクトの成果、受賞歴などを継続的に更新します。これにより、就職活動時に企業に自身の能力を明確にアピールできます。
卒業制作展のプロデュース: 卒業制作は、単に作品を展示するだけでなく、学生自身が企画・広報・運営のすべてに関わります。これは、将来プロとして活動する上で必要な企画力やマネジメント能力を養うための重要な実践の場です

未来創造プロジェクトの事例

国際叡愛総合芸術大学では、学生が社会の課題解決に直接関わることで、実践的なスキルと社会性を育むプロジェクトを多数実施しています。

事例1：京都市との「古都に息づくアート」プロジェクト

概要: 京都市の歴史的景観を活かし、観光客の多様化に対応するためのデジタルアート・インスタレーションを制作。

活動内容: 学生チームが市職員や地元の職人たちと協力し、プロジェクションマッピングやインタラクティブなAR体験を設計。古い町家や寺社の壁に、AIが生成した和風の動く絵画を投影したり、スマートフォンをかざすと過去の風景が蘇るような体験を提供しました。このプロジェクトは、伝統とテクノロジーを融合させた新しい観光の形として高く評価されました。

事例2：株式会社AIテックとの「サステナブルな未来のデザイン」プロジェクト

概要: 持続可能な社会の実現に向け、環境問題をテーマにしたプロダクトデザインを企画・制作。

活動内容: デザイン学科の学生がAIテック社のエンジニアと協働し、リサイクル素材を使った新しい家具や、太陽光発電を利用したアート作品を考案。市場調査からデザイン、プロトタイプの制作までを一貫して行い、製品化の可能性を探りました。

AIと共創するアートのカリキュラム
AIアート学科のカリキュラムは、AIを単なるツールではなく、人間の創造性を拡張するパートナーとして捉えることを目指しています。

基礎科目

「AIアート概論」: AIの歴史や倫理、現在の技術動向を学びます。AIが芸術に与える影響や著作権の問題についても議論します。

「プロンプト・エンジニアリング入門」: 画像生成AIなどを効果的に操るための、テキストによる命令（プロンプト）の書き方を実践的に学びます。

応用科目

「AI共同制作ワークショップ」: 学生がAIとペアを組み、特定のテーマ（例：未来都市、感情の可視化）で共同作品を制作。人間の手作業とAIの生成能力を組み合わせることで、一人では到達できない表現を追求します。

「インタラクティブ・アート」: センサーやプログラミングを使い、鑑賞者の動きや音に反応して変化するAIアート作品を制作します。

総合演習

「未来創造展」: 卒業制作として、AIと共創した作品を一般公開。企画・運営も学生が行い、展示を通じて社会にメッセージを発信します。

留学・海外研修の基本方針

国際叡愛総合芸術大学の留学プログラムは、以下の2つの柱を基に設計されています。

異文化からの刺激: 異なる文化や社会環境に身を置くことで、新しい芸術観や表現方法を発見する。
グローバルなネットワーク構築: 海外の学生やアーティスト、教育者との交流を通じて、将来の国際的な活動の土台を築く。

長期交換留学（6ヶ月～1年）
- 提携校: アトラス芸術大学、王立創造芸術院、北都芸術大学など、世界的に著名な芸術大学と提携。
- 特徴: 提携校で現地の学生と同じ授業に参加し、専門分野の知識を深めます。また、現地のアートシーンに触れ、自分の作品にグローバルな視点を取り入れる機会を得ます。
短期集中海外研修（2週間～1ヶ月）
- 内容:
  - 「アリア地方美術史巡礼」: 古代遺跡や歴史的な都市を巡り、美術史を体感。美術館でのスケッチや現地講師による特別講義が含まれます。
  - 「ニューセントラル・メディアアート最前線」: ニューセントラルを拠点とするAIアーティストやクリエイターのスタジオを訪問。彼らの制作プロセスやビジネスモデルについて学び、最新のメディアアートに触れます。
未来創造グローバル・コ・プロジェクト
- 特徴: 東南の国や北方の国など、海外の企業やアート団体と連携し、現地の社会課題をテーマにした共同プロジェクトを実施。